レンタルプリンターの保守・サポート比較|トナー込み?修理対応は?訪問保守のエリアは?

レンタルプリンターの保守・サポート比較

保守・サポートはなぜ重要か

プリンターが止まると業務が止まる

プリンターや複合機は、動いていて当たり前の存在です。普段その重要性を意識することは少ないですが、故障して印刷できなくなった瞬間に、その影響の大きさに気づくことになります。

見積書の印刷が間に合わない。契約書の出力ができない。納品書の発行が滞る。こうした事態は、特に紙の書類を日常的に扱う業種──不動産、建設、士業、医療、行政関連──で深刻な影響を及ぼします。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開しているIT導入に関する調査でも、業務で使用する機器のダウンタイムは「年間で数十時間に及ぶことがある」と指摘されています。プリンターの故障による業務停止は、直接的な金銭的損失に加えて、取引先との信頼関係にも影響しかねません。

「保守込み」の内容はサービスごとに違う

レンタルプリンターの多くは「保守・メンテナンス込み」を謳っていますが、その中身は統一されていません。サービスによって含まれる範囲が大きく異なるため、「保守込み」という言葉だけで安心するのは危険です。

以下のような項目が「含まれる保守」として考えられますが、すべてを網羅しているサービスは限られます。

  • 電話・メールでの問い合わせ対応
  • 遠隔診断・設定サポート
  • 故障時の代替機郵送
  • 訪問修理
  • トナー・インクの無償提供
  • 消耗部品(ドラム、定着器等)の交換

「保守込みだから安心」と思っていたのに、実際に故障したら「訪問修理はエリア外なので郵送交換になります。届くまで5営業日かかります」と言われた──こうした事態を避けるためには、契約前に保守の具体的な中身を確認する必要があります。

保守の種類と対応方法を整理する

電話・メールによる遠隔サポート

最も基本的な保守形態です。すべてのレンタルプリンターサービスが提供しており、紙詰まり、ドライバーのインストール方法、IP設定、印刷品質の不具合といった問い合わせに対応します。

スリホの約款では、電話サポートの範囲として「紙詰まり」「IP設定方法」「ドライバーインストール方法」を明記しています。プリント革命も遠隔サポートと当日発送保証を掲げています。

遠隔サポートで解決できるトラブルは意外と多く、特に「設定の問題」「操作方法の問い合わせ」はほとんどの場合、電話で解決できます。ただし、ハードウェアの故障(モーターの異常音、給紙不良、印刷ヘッドの破損など)は遠隔では対応できないため、次のステップに進む必要があります。

郵送交換(センドバック方式)

遠隔サポートで解決しない故障の場合、代替機を郵送で送り、故障機を返送する方式です。定額サブスク型のレンタルサービスで最も一般的な保守方法です。

各サービスの公開情報に基づく対応フロー:

  • スリホ:カスタマーサポートで解決しない故障について「問い合わせ日から5営業日以内に無償で郵送交換」と約款に規定。
  • プリント革命:代替品の手配を行い、代替品の送料も無料。「当日発送保証」を掲げている。
  • エコプリ:故障時は同機種との交換で対応。センドバック方式。
  • ウルトラプリント:電話サポートと必要に応じた訪問メンテナンスを実施。故障時は交換で対応。

センドバック方式のデメリットは、代替機が届くまでの「ダウンタイム」です。最短で当日発送・翌日到着のサービスもあれば、5営業日かかるサービスもあります。この差は業務への影響に直結するため、契約前に具体的な日数を確認してください。

訪問修理(オンサイト保守)

サービスエンジニアが直接訪問して修理を行う方式です。対応スピードが最も速く、修理品質も安定している反面、対応エリアが限定されていることが多いのが特徴です。

レンタルサービスで訪問修理に対応しているのは、主に以下のサービスです。

  • スリホ:訪問サポートは「レンタル料金の10%(税別)」のオプション。対応エリアは市区町村単位で公開されており、エリア外は郵送交換。
  • ウルトラプリント:必要に応じた訪問メンテナンスを全国で実施。離島を含む対応を掲示。
  • レンコピ:全国対応でメーカー保守メンテナンスを手配。
  • ジムテック:搬入から設置・設定まで訪問対応。東京23区は即日対応。

リース契約のメーカー保守(富士フイルムBI、リコー、キヤノン等)では、全国にサービス拠点があり、翌営業日までの訪問修理が標準的なレベルです。レンタルで同水準の訪問保守を求める場合は、カウンター保守型のサービスを選ぶか、オプションで訪問保守を追加する必要があります。

消耗品の扱いを比較する

トナー・インクは本当に「無料」か

定額制レンタルの大きな売り文句が「トナー・インク代込み」ですが、「無条件に何本でも無料」というわけではないサービスが存在します。

スリホの約款では「インク/トナー及び消耗品を契約確認書記載の通り無償で提供」と定めていますが、レーザープリンターの場合は「1か月に無料で注文できる本数は機種により異なり個別契約に拠る」と規定しています。つまり、提供本数に上限があるケースがあります。

プリント放題はプランによって消耗品の扱いが分かれます。フリープランはインク使い放題ですが、バリュープランは月に一定本数のインクが無料で、超過分は1本4,000円(税別)です。リミテッドプランはインク・トナーの本数が限定されています。

エコプリは印刷枚数に応じた4プラン設計で、各プランの枚数目安(月1,500〜1万枚以上)に合わせた消耗品を提供しています。日本製インクの使用を謳い、品質面でのトラブル低減を訴求しています。

月間提供本数の上限と超過時の対応

消耗品の提供に上限がある場合、超過時の対応を事前に確認しておくことが重要です。対応パターンは以下の3つです。

  1. 追加購入が可能:プリント放題のバリュープランのように、超過分を定価で購入するパターン。追加の1本あたり単価が公開されているか確認。
  2. プラン変更を推奨される:消耗品の使用量が多い場合、上位プランへの変更を提案されるパターン。自発的な変更なのか、強制的な変更なのかは約款で確認。
  3. 自動でプランが変更される:スリホのように、上限超過が2か月連続で自動プラン変更されるケース。事前に通知があるか、変更後に元に戻せるかを確認。

「定額だから安心」と思っていたのに、追加費用やプラン変更で月額が上がるリスクがある点は、契約の注意点の記事でも取り上げています。

用紙・ドラムなど対象外の消耗品

ほぼすべてのレンタルプリンターサービスで、用紙代は月額に含まれていません。ジムテックはFAQで「紙代は含まれない」と明記しています。これはレンタルに限らずリースでも同様です。

ドラムユニット、定着器、転写ベルトなどの消耗部品については、保守に含まれるかどうかがサービスによって異なります。カウンター保守型のレンコピは「トナー代・メンテ代はカウンター料金に含む」と明示しており、定期交換が必要な部品も保守範囲内で対応されるのが一般的です。

定額サブスク型では、「故障時の機器交換」で対応するため、部品の個別交換ではなく本体ごと交換されるケースが多いです。結果的に消耗部品の問題は本体交換で解決されることになりますが、交換までの待ち時間が生じる点は考慮が必要です。

サービス別の保守体制

定額サブスク型の保守──スリホ・プリント革命・エコプリ・ウルトラプリント

定額サブスク型のサービスは、保守の基本が「電話サポート+郵送交換」です。訪問修理はオプションまたは非対応の場合が多く、地方企業には注意が必要です。

  • スリホ:電話サポートは全国。郵送交換は5営業日以内。訪問はエリア限定のオプション(レンタル料の10%)。スリホサポートパック(月額980円・4か月目以降)でPC遠隔サポートや当日発送の付加サービスも。故障率2%、24か月継続率98%を実績として掲示。
  • プリント革命:電話・遠隔サポート。代替品の当日発送を保証。代替品の送料無料。初期設定は利用者が行う(訪問は有料オプション)。全国への送料無料を掲示。
  • エコプリ:センドバック方式で故障時は同機種と交換。日本製インクの使用によりトラブルを低減。当日14時までのインク注文で翌営業日に届く。全国対応(沖縄・離島は別途相談)。
  • ウルトラプリント:電話サポートに加え、必要に応じた訪問メンテナンスを実施。離島を含む全国対応。サポートの丁寧さが口コミで評価されている。

カウンター保守型──レンコピ・ジムテック・コピー機レンタル.com

カウンター保守型は、メーカー保守に準じた保守体制を持つサービスが多く、訪問修理に対応している場合があります。

  • レンコピ:全国対応でメーカー保守メンテナンスを手配。トナー代・メンテナンス費がカウンター料金に含まれる。搬入から設置まで業者が対応し、必要ならエンジニアが設定まで行う。
  • ジムテック:東京23区は即日対応。搬入・設置・PC接続設定まで訪問対応。カウンター料金にトナー代と保守メンテ費が含まれる。中途解約の違約金なし。首都圏(1都6県)が主な対応エリア。
  • コピー機レンタル.com:北海道(札幌)から九州まで全国対応。搬入・設置・設定・保守・撤去をまるごと対応。納品は最短中1日。カウンター保守料金を機種ページで明示。

訪問保守の対応エリア比較

訪問保守は、すべてのサービスで全国一律に受けられるわけではありません。以下は各サービスの対応エリアの概要です。

  • 全国(訪問対応あり):レンコピ(メーカー保守の手配)、コピー機レンタル.com(全国で設置・保守)、ウルトラプリント(離島含む全国対応)
  • 首都圏中心:ジムテック(東京23区即日、1都6県対応)
  • エリア限定+郵送交換:スリホ(訪問は一都三県中心、エリア外は郵送)、コピホーダイ(訪問は東京・神奈川・愛知・大阪・兵庫・福岡・宮崎・鹿児島)
  • センドバック方式のみ:エコプリ、プリント革命、プリント放題、びっくりプリント

全国に拠点がある企業は、各拠点の所在地ごとに対応エリアを確認する必要があります。東京本社は訪問保守の対象内でも、地方の支店がエリア外ということは珍しくありません。

保守品質を見極めるためのチェックポイント

故障から復旧までの目安日数

保守品質を客観的に比較するうえで最も重要な指標は、「故障報告から復旧までに何日かかるか」です。

  • 即日〜翌営業日:ジムテック(東京23区)、リース+メーカー保守(全国)
  • 1〜2営業日:プリント革命(当日発送→翌日到着の場合)、ウルトラプリント(訪問対応の場合)
  • 3〜5営業日:スリホ(郵送交換の場合)、エコプリ(センドバックの場合)

「5営業日」は、土日を除くと実質1週間です。その間プリンターが使えない状況が許容できるかどうかは、業務内容によって判断が分かれます。

代替機の有無と手配スピード

故障時に代替機が手配されるかどうかは、保守サービスの重要な差別化要素です。

プリント革命は代替品の手配と送料無料を明示しています。スリホは故障機の郵送交換を規定しており、実質的に代替機が届く仕組みです。エコプリも同機種との交換で対応します。

一方、カウンター保守型のサービスでは、訪問修理でその場で直すのが基本なため、「代替機」という概念ではなく「修理完了までの時間」が評価軸になります。ジムテックの東京23区即日対応は、この点で優位性があります。

サポート窓口の営業時間と対応品質

電話サポートの営業時間は、平日9:00〜18:00程度が一般的です。土日祝日は非対応のサービスがほとんどです。

対応品質の判断は契約前には難しいですが、以下の方法である程度確認できます。

  • 無料トライアルを活用する:トライアル期間中に電話サポートに問い合わせてみて、対応スピードと丁寧さを実際に体感する
  • 導入事例・口コミを確認する:サービスの公式サイトに掲載されている導入事例、および第三者の口コミサイトやレビュー記事を参考にする
  • 契約前の問い合わせ対応で判断する:見積もり依頼時のレスポンスの速さ、質問への回答の的確さは、契約後のサポート品質を反映していることが多い

ウルトラプリントは口コミで「サポートの丁寧さ」が評価されており、スリホは「故障率2%・24か月継続率98%」という実績を掲示しています。こうした第三者評価や数値的な実績は、判断材料として参考になります。

保守・サポートの選び方で迷った場合は、総合ガイドで全体像を確認したうえで、自社の優先事項(復旧スピード重視か、コスト重視か)に応じてサービスを絞り込んでください。