印刷コスト削減の完全ガイド|オフィスのプリンター費用を下げる7つの方法
オフィスの印刷コストはいくらかかっているのか
印刷コストの構成要素
「印刷コスト」は、単純なインク代・トナー代だけではありません。以下の要素を合算したものが実際のコストです。
- 機器の調達費:購入費(減価償却)、リース料、レンタル料
- 消耗品費:トナー・インク代、ドラムユニットなどの交換部品
- カウンター保守料金:リースやカウンター保守型レンタルの場合、枚数に応じた従量課金
- 用紙代:コピー用紙のコスト。A4で1枚あたり0.5〜1円程度
- 保守・修理費:故障時の修理代、訪問保守の費用(レンタルの定額制では月額に含まれる)
- 管理コスト:消耗品の発注、故障対応、業者とのやり取りにかかる人件費
見落とされがちなのが「管理コスト」です。トナーの在庫管理や発注、故障時の対応に月に数時間を費やしている企業は少なくありません。時給換算すると、これだけで月数千〜数万円のコストになります。
1枚あたりの印刷コストを計算する
自社の印刷コストを把握する最も確実な方法は、「1枚あたりの印刷コスト」を計算することです。
計算式:
1枚あたりコスト =(月額機器費用 + 月額消耗品費 + 月額保守費 + 月額用紙代)÷ 月間印刷枚数
たとえば、リース料25,000円+カウンター保守20,000円+用紙代2,000円=月47,000円の企業が月3,000枚印刷している場合、1枚あたり約15.7円です。
この数字を基準にして、削減施策の効果を具体的に測定できます。
印刷コストを下げる7つの方法
1. プリンター・コピー機の調達方法を見直す
印刷コスト削減で最もインパクトが大きいのが、機器の調達方法の見直しです。
リースから定額レンタルへの切り替えを検討してみてください。月間印刷量5,000枚以下の企業であれば、リース+カウンター保守から定額制レンタルに切り替えることで、月額コストが30〜50%下がるケースがあります。
具体的な費用比較はレンタルプリンターの費用・価格を徹底比較で、リースとの違いはリースとレンタルの比較で解説しています。
2. カウンター料金を交渉する
現在リースやカウンター保守型レンタルを利用している場合、カウンター単価の交渉が有効です。
カウンター料金は「言い値」で決まっているケースが多く、同じ機種でもモノクロ1枚あたり2円の企業と5円の企業が存在します。リースの更新時期に相見積もりを取り、他社の単価を提示して交渉するだけでも単価が下がることがあります。
コピー機のカウンター料金の仕組みについてはコピー機・複合機のレンタルガイドで詳しく説明しています。
3. カラー印刷の比率を下げる
カラー印刷のコストはモノクロの3〜10倍です。具体的には、モノクロ1枚3円に対してカラー1枚20〜30円が一般的な相場です。
最も手軽な施策は、プリンターの初期設定をモノクロに変更することです。多くの複合機は、管理者設定でデフォルトの印刷モードをモノクロに固定できます。「カラーで印刷したい人だけ設定を変える」運用にするだけで、意図せずカラーで印刷してしまうケースを防げます。
社内資料・議事録・申請書などはモノクロで十分です。「カラーが本当に必要な書類は何か」を部署ごとに整理するだけでも、カラー比率は大幅に下がります。
4. 両面印刷をデフォルトにする
両面印刷を標準設定にするだけで、用紙コストを最大50%削減できます。用紙代は1枚あたり0.5〜1円ですが、月3,000枚印刷する企業では月1,500〜3,000円、年間18,000〜36,000円の差になります。
多くの複合機は管理者設定で両面印刷をデフォルトに設定できます。「必要な場合だけ片面印刷を選ぶ」運用に変えましょう。
5. 印刷量を可視化・管理する
印刷コストの削減は、まず「誰が、何を、どれだけ印刷しているか」を把握することから始まります。
複合機の管理機能を活用:業務用複合機の多くには、部門別・ユーザー別の印刷ログ機能があります。この機能を有効にするだけで、どの部署がどれだけ印刷しているかが数値で見えるようになります。
月間レポートの共有:印刷量を月次で集計し、部門長に共有する運用を始めると、それだけで印刷量が10〜20%減少したという報告があります。「見られている」という意識が行動を変えるためです。
6. ペーパーレス化を段階的に進める
「ペーパーレス化」と聞くと大がかりなプロジェクトを想像するかもしれませんが、効果の高い施策は意外にシンプルです。
ステップ1:会議資料のペーパーレス化
会議室にモニターやプロジェクターを設置し、資料を画面共有に切り替える。月に数百枚の印刷を削減できます。
ステップ2:社内申請のクラウド化
経費精算、休暇申請、稟議書などをクラウドツールに移行する。紙の申請書を完全に廃止するのではなく、「原則クラウド、必要な場合のみ紙」というルールから始めるのが現実的です。
ステップ3:契約書・請求書の電子化
取引先との契約書や請求書を電子化する。電子帳簿保存法の対応もあり、多くの企業が電子化に移行しています。
7. プリンターの台数を見直す
「部署ごとに1台」から「フロアに2台」に集約するだけで、機器の調達費と保守費を削減できます。
ただし、プリンターが遠くなることで社員の移動時間が増え、生産性が下がるリスクもあります。集約する場合は、社員の導線を考慮した配置が重要です。
よくある質問
- オフィスの印刷コストの平均はどのくらいですか?
- 1人あたり月500〜1,500円が目安です。これはプリンター本体の償却費・リース料、トナー・インク代、用紙代、保守費を合算した金額です。月間印刷枚数と使用機器によって大きく変動します。
- カラー印刷をやめるとどのくらいコスト削減になりますか?
- カラー印刷の1枚あたりコストはモノクロの3〜10倍です。カラー比率を50%から20%に下げるだけで、印刷コスト全体を20〜30%削減できるケースがあります。社内資料はモノクロ印刷をデフォルト設定にするのが効果的です。
- プリンターをリースからレンタルに変えると安くなりますか?
- 月間印刷量が5,000枚以下の場合、定額制レンタルの方がリース+カウンター保守より安くなるケースが多くあります。ただし、印刷量が1万枚を超える場合はリースの方がカウンター単価が安い傾向があります。自社の印刷量で5年間の総額を試算して比較するのが確実です。詳しくはリースとレンタルの比較記事を参照してください。
- インク代込みの定額プリンターレンタルにデメリットはありますか?
- 主なデメリットは、月間印刷上限があるサービスが多いこと、業務用の大型複合機は対応機種が限られること、訪問保守ではなく郵送交換が中心であることの3点です。印刷量が極端に多い月は追加費用が発生する可能性があるため、契約前に上限枚数を確認してください。
- ペーパーレス化はどこから始めればいいですか?
- まず取り組みやすいのは「社内会議資料のペーパーレス化」です。会議室にモニターを設置し、資料を画面共有にするだけで、月数百枚の印刷を削減できます。次に、経費精算や申請書のクラウド化に進むのが一般的な順序です。
- 印刷コスト削減で最も効果が大きい施策は何ですか?
- 最もインパクトが大きいのは「プリンターの調達方法の見直し」です。リースから定額レンタルへの切り替えや、カウンター単価の交渉だけで月額コストが30〜50%下がることがあります。次に効果的なのは、カラー印刷比率の削減と両面印刷のデフォルト化です。各施策の詳細はレンタルプリンター総合ガイドで体系的に解説しています。